2015.05.14 (Thu)

秘密1巻 「1999」感想

新参者なので、皆様と多々被ると思いますが、1巻から感想をつづっていきたいと思います。
次回本誌掲載まで4カ月あるし、ゆっくりいきたいと思います。

基本、感想は感じたことを書いていく方針です。
ツッコミ、気になることは別の記事にします。

この「1999」に関しては、以前に「秘密にハマったのは」という記事で感想を書いているので、同じことにもなるかもしれませんが、こちらに改めて感想を書いていきます。(そちらもよろしければどうぞ)

以下、どうぞ。

【More】

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清廉潔白、正義の人といわれるアメリカ大統領 ジョン・B・リード が誕生日パーティーの2か月後、休暇先で亡くなる。
大統領暗殺の可能性もあるが、目撃者も証拠も何もない。そのため、大統領の「脳」を解析し、大統領が死ぬ前に見ていたものを再現し見ることで、捜査し、事件を解明しようとする。

そこで呼ばれたのが、読唇術の専門家でアナリストのケビン。

ケビンは捜査員とともに、大統領の見ていたものを見ていく。
捜査という名目で大統領のプライベートは明らかにされていく。何を見ていたのかを。
そして、大統領が命を懸けて守り抜いたものまで解明されてしまう。

それと並行するようにケビンの見ているもの、おもっていることが明らかになっていく。

目で見るということは、同時に脳でも処理を行っている。
だから、同じものを見ていても誰もが同じに見えているわけではない。
そこには様々な感情が加わって、フィルターとなって処理されている。
こういうところ、面白い。マンガだと画だけでその違いが表されていて、お見事。

大統領もケビンも見ていただけ。一人でおもっていただけ。
でも想いを込めてみていたものは、その感情まで表すほどの画となって。
他とは明らかに違って。その画を見るだけでその想いは分かってしまう。

大統領はマコーレイから目が離せなくて、でも目を合わせることはできなくて。
たった一度だけ、2か月前の誕生日パーティだけの出会い。
でもそれは命を懸けるほどの守りたい想いだった。

目で見ることと心で思うことは誰にも止められない。自由な領域。秘密の領域。

大統領が死亡した事件は容疑者の逮捕に至り、一応の解決を迎えたといえる。
しかし、その代償はけして小さいものではなかったのでは?
大統領の想いは大統領だからこそ、人々の関心があり、公にされてしまったけれど。
事件解決のために「脳」を見ることになれば、誰でも見ていたものだけでなく、見ていた感情まで人目にさらされてしまう。

ケビンは決意する。
見ることで聖域を荒らされるのなら、一生見ない。
会うだけでなく、見ることすらも、しない。それほどの想い。

この1話目は、第九編を合わせても一番、脳を見ることで、事件が解決ができることよりも、想いが秘密が暴かれてしまう切なさのほうが強く表れていると思う。
それは大統領の秘密が暴かれるのとともに、自分の秘密を守りたいケビンの気持ちが伝わってくるから。
そんな息苦しい思いを感じるから、この話がとても好き。

ラスト4P。ケビンの決別の決意に奥にある「愛している」の強さが、ラストで命よりも写真を破ることで守りたかった大統領の思いと重なる。
「愛している」「あいしている」「愛している」
ラストまで引っ張っていく流れの中で、漢字とひらがなを折りまぜた言葉と画が美しくも息苦しい、そんなラストシーンだと思う。

タグ : 秘密 感想 1巻 1999

18:12  |  感想  |  CM(2)  |  EDIT  |  Top↑

Comment

Re: No title

> 私はこの、見ることで聖域を荒らされるなら一生見ない、が『秘密』の隠れテーマでは?とひっそりと思っています(^_^;)。

これは切ないですよね。強い想いと決意がないとできないことです。


この第1話目が「秘密」の、「脳を見る」ということと、反する「目で見ることと心で思うことは誰にも止められない」「聖域を荒らされるくらいなら一生見ない」、というテーマを一番わかりやすく(セリフも含めて)表している話なのかなと思います。

第九編が進むにつれ、裏に意味を込めたセリフが多くなっていき、そのままでは読めなくなる。解釈も様々になる。もう大変。深読みの連続((´∀`*))


> ラストのケビンの愛している、あいしている、愛している、にこめられた愛と、先の連載の薪さんの青木への告白にこめた想い、愛は似ているように思えます。どちらも、切なくて、激しい愛ですよね…( ;∀;)。短い言葉にありったけの気持ちがこめられている分、思いの深さを一層強く感じます。

そうなんですよ、切なくて激しい愛!甘くない……
長い説明も言葉もないんですよね。
短い言葉に気持ちが込められていて、そこを感じ取っていくのも「秘密」を読む面白さなのかなと思います。
ヤマネ | 2015年05月15日(金) 11:58 | URL | コメント編集

No title

こんばんは。

私はこの、見ることで聖域を荒らされるなら一生見ない、が『秘密』の隠れテーマでは?とひっそりと思っています(^_^;)。

ラストのケビンの愛している、あいしている、愛している、にこめられた愛と、先の連載の薪さんの青木への告白にこめた想い、愛は似ているように思えます。どちらも、切なくて、激しい愛ですよね…( ;∀;)。短い言葉にありったけの気持ちがこめられている分、思いの深さを一層強く感じます。
eriemama | 2015年05月14日(木) 23:48 | URL | コメント編集

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