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「秘密 -THE TOP SECRET- 」のあれこれと日常のもろもろ
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空に還る
2018年01月02日 (火) | 編集 |
あけましておめでとうございます

お久しぶりのSSです。
昨年、間に合わなくて、ちょこちょこ修正をしながら1年かかって公開。
それほどのものでもないんですが。

青木くん独白パターン。
誰でも読めます。

今年も薪さんを追い続けていきたいです。
(の割には、ゆるゆる更新←反省は?)


ということで今年もよろしくお願いします。


以下




******************************



月に帰ろうと思う。
帰らなきゃいけないんだ。


貴方が、そんな寂しげに儚く、それでいて覆すことなど有り得ない強い決意を込めた瞳で、云うから。
オレは、貴方を見つめ返すことしか出来なかった。
この腕に抱き締めることすら、できなかった。
青白い透き通るような光の衣を纏った貴方は、この世界の人ではあり得ないほどの美しさだった。
だから、その想いはオレにはどうしようもなくて、叶えるべきなのかと、絶望でありながら喜びにも感じられた。




カーテンの隙間から差し込んできた僅かに橙色を含んだ白い光が、この今に、オレの意識を戻したのに、そこにいるべきその人はいなかった。
其処に確かに居たのだと記しているように、ベッドの窪みにまだ、体温は在るのに。

いつ?
ゆっくりと起き上がると、残香を探すように部屋を見渡すが、どこにもいない。

もう一度、その仄かな暖かさと窪みに触れて、存在したことを確かめる。
意味など無いかもしれないのに。

ベッドから出ると、眩しい日が射して、ああ確かにここは東京なのだなと思う。
ゆっくりと、部屋を回り覗くが、やはりどこにも居るべき人の姿も、気配の残りすらない。

こんな早くから仕事へ行ったのだろうか。

いつの間にか馴染んてきた部屋も、まるでホテルのような余所余所しさを感じて、居た堪れない気分になった。
いつもならこの空気、この空間から離れがたく、部屋の主とともに一秒でも長く過ごすのに。

まだ出かけるには少し時間があったので、メールをし、荷物をまとめた。
玄関を見ると、靴が1足ない。
但し、仕事ではあまり履かない、デザイン性のあるショートブーツ。
仕事ではないのだろうか、では何処へ。


今日はこの部屋には戻ってこられないから、ちゃんと主が帰ってくるのか、なぜ早くから一人で出かけてしまったのかという不安と疑問を感じつつ、時計を見ると部屋を出る時間を間もなく指そうとしていてた。


連絡のつかぬまま朝一番の飛行機で福岡に帰ると、急遽入った事件の対応に忙殺された。
夜になり、
 「今朝は急な所用で出掛けた。見送れずすまなかった。」
という返事が返って来ていた。

それで、それっきり・・・



そんな貴方の姿を、幻影をみたのは、もう何年前のことなのだろう。
あの朝、貴方が何処へ行っていたのかは結局聞けずにいるまま。

隣で眠るこの人の美しさは変わらない。
出会った時から。いや、出会う前、オレだけが憧れて見て知っていたときから。

青白い光を纏った貴方を見ると、いつか儚く消えてしまっても、それはやはり帰ってしまったのか、と納得してしまうのだろう。

せめて一緒にいる瞬間(とき)だけは、貴方をこの腕の中に抱いていたい。
この腕の中で、もし、消えてしまっても、いいから。
この人が、この今の、この世界から消えるときは、オレの腕の中で、と思うのは傲慢なのだろう。

だけど、この傲慢な想いは、煩悩として捨てた去ったりしたくない。
最大の願いとして、毎年毎年、何年たっても、一年の願いとして年初に願う、祈るのだ。

今年も貴方と過ごせますように。
貴方がいつか、このオレの世界から消える日が来るのなら、オレの腕の中で、と。

コメント
この記事へのコメント
Re: 明けましておめでとうございます!( ゚∀゚)
なみたろうさん

年明け早々、お返事滞納しておりまして申し訳ございません。

こちらこそ、今年もよろしくお願いいたします。
ちょいちょい覗かせていただいているんですが、コメントまで至らず不精してごめんなさい。
今日の雪、っていうか、みぞれすごいですねぇ。結構積もってますよ。
相変わらずこっち、海沿いなのにすごいんですよ、なんでだろう(笑)

昨年お会いしたのがまだ暑さの残る頃、というのが改めてびっくりです。
もうそんなに経ったのか…
なみたろうさんの小悪魔さとさっぱり感が印象的で、それでいてあの絵ですもん、さすがです!
なかなかコメントできないのですが、また楽しませて下さい。

と、ご挨拶が長くなりました。

> で、年初から素敵なお話ありがとうございます!
> 薪さんかぐや姫だったのォ?( ;∀;)
> 薪さんがほぼ出てこないのにとても美しくて儚いって、なんとゆう手腕!さすがです!
> 正直ちゃんとわかってないと思うんですが、ふたりが抱き合って眠っているんだな、って安心と、薪さんが儚すぎて不安とを感じました。この、状況がわからないところも不思議な雰囲気を醸していて、教授、狙いなのかな、とか(笑)
> 薪さんはきっとこの先幸せを受け入れたとしてもどこか孤独さを残しているんだろうし、それでも可能な限りそばにいるって青木が覚悟しているのならそれがベストなんだろう、とか。

実は今回のはちょっとした元ネタがあったはずなんですけど、もう忘れました(笑)
ネタというのは内容じゃなくて、題名なんですけど、そこから思い浮かんだ話ででも、結局題名もひねくり回しちゃったから…
っていうね。

薪さんの綺麗さってやっぱり永遠性があって(アンチエイジング薪だし)、でもすごく儚い感じがするじゃないいですか。
だからこの世の人って感じない瞬間が青木くんには感じられるんじゃないかなって。

薪さんは後付けの設定ではあるけれど、結局生い立ちも切なくて、孤独を絶対的に抱えていてその孤独は感情的なものと、もっと本質的なものがあって、だからこそ薪さんは美しくあることができる。
でもその哀しみは絶対に誰とも分けあえないと思うんです。

鈴木さんは理解していたけれど、二人の間に線を引くことで関係を保とうとしたんだと思うんですね。

たぶん、青木くんは理解はできない気がするんだけど、包み込んで許すことはできるんじゃないか、そうして欲しいなという私の願いです。

ま、後は、薪さん、結構私の中で月光、のイメージなので←結局そこ…

でも幸せになって欲しいなって願ってます。

いつか原作で薪さんが幸せになるまで、私も追いかけ、見守り続けます!
↑一年の覚悟がこれかい(笑)

結局来週にならないと感想書けそうもないんですけど、来週中にはなんとか!
コメントありがとうございました。
2018/01/10(水) 18:29:34 | URL | ヤマネ #-[ 編集]
明けましておめでとうございます!( ゚∀゚)
やまねさん、ご無沙汰してますm(_ _)m
昨年は実際にお会いできて、想像通りの聡明な方で、すごくすごく嬉しかったです~(*゚∀゚*)
今年もよろしくお願いいたします。やまねさんが健康で過ごせますように。

で、年初から素敵なお話ありがとうございます!
薪さんかぐや姫だったのォ?( ;∀;)
薪さんがほぼ出てこないのにとても美しくて儚いって、なんとゆう手腕!さすがです!
正直ちゃんとわかってないと思うんですが、ふたりが抱き合って眠っているんだな、って安心と、薪さんが儚すぎて不安とを感じました。この、状況がわからないところも不思議な雰囲気を醸していて、教授、狙いなのかな、とか(笑)
薪さんはきっとこの先幸せを受け入れたとしてもどこか孤独さを残しているんだろうし、それでも可能な限りそばにいるって青木が覚悟しているのならそれがベストなんだろう、とか。

めちゃめちゃ外してたらすいません!( ;∀;)
今年もどうぞよろしくお願いいたします!!
2018/01/03(水) 14:45:51 | URL | なみたろう #-[ 編集]
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