「秘密 -THE TOP SECRET- 」のあれこれと日常のもろもろ
『増殖』 感想総括
2017年05月16日 (火) | 編集 |
今回の「増殖」、またいろいろ考えさせられるお話でした。

テーマについて考えて観たんですけど。

自分なりの「正義とは何か―について考える」、みたいなもんかなぁ。
それともうひとつ、解決したと世間一般には思って終わらせてしまうことがあるけれど、実はそんなもんじゃないんだよ、もっと根深いんだよっていう、何て言うのかな「世間の関心が表層的すぎること」を問われているのかなとも思いました。

設定を宗教と映画にしたのは、映画は昨年の実写に影響を受けたのは明らかで、宗教はなんとなくここの処、ずっと宗教というより信念とか生き方とか、信じるものとか、そういったものがテーマとしてあげられていたので、今回はダイレクトに設定として持ってきたなと思います。


それらについて、感想を総括しました。

以下、お暇な方、ちょっと何考えたの?と思っていただけたら、お付き合いくださいませ。
はい、今回はかなり真面目モードですので、文字ばかりで面倒なパターンです。
なので、ほんと、ヒマだよ、って感じならのもので恐縮です。




**************************


「正義とは何か」


これについては、今作中ではもちろん、青木くんの「覚悟」と併せテーマだったと思います。
それと同時に、この作品のラストで読者にも「正義」とはなんですか、「人を救う」ってなんですかと問われたと思います。



青木くんの「正義・覚悟・信念」

今回、薪さんが高熱を出し、捜査が難しい状況設定もありで青木くんがどう出るか、自分自身でどう考えるのか、ということが前面に出るのかなと思っていたんですが、意外と最後はう~ん、な感じで終わったなと思います。

まあ、そう簡単に正義とか覚悟とか信念とか、そんなもんが変わっちゃいけないんだろうけど、もう少し今後も考えるきっかけみたいなもの、棘として残るようなものがずっしりとあってもよかったんじゃないかと思います。

青木くんも薪さんの元ではあくまで部下であり、薪さんを立てるという立場もありますし、自然とそうなっちゃうのは仕方ない。
だって薪さんは確かに上司ではあるものの、青木くんにとっての実質的な指導者(メンター)で、『師』なんですよねぇ。

『師』って影響を受けるだけじゃなくて、どうしてもつい下手という気持ちになるし、「こうやったら、こう言ったら『師』はどう思うのか」なんてことを考えてしまう。

しかも初めから「憧れ」も一方的にある。年齢もひとまわり上。

「いつまでも部下でいるな」なんて言われても、どだい無理な話。

もちろん、青木くんだって、自分の持ち場に帰れば、指導者であり管理者であり責任者であり、部署内ではTOPなわけで、それなりにその立場はちゃんとこなしていると思います。

でも、やっぱり薪さんがいると、そこは一気に元の立場に戻ってしまうのは致し方ない。

そこで今回は少しでも「薪さんがいるなかでも、少しでも自立」というか、今まで薪さんが1番上だとしたら、青木くんは10段くらい下から見上げていたのがまあ、5段くらいまで上がってこいや、ってところでしょうか。

まあ、薪さんの近くに少しでも登ろうとしたけど、結局は上がらなかったなぁと思います。どうなんだろう。

薪さんは今回、薪さんのレベルから急激にさらに上がった、ということはない(本編最後のアメリカに行ったみたいにおっそろしく変わるような)。
むしろ体調不良で足踏みまでした。でも、やっぱり本質的にはそんなに青木くん薪さんから脱却できないんだな。

「薪さんというひと」はどんどん本来上がっていってしまうひとだから、なかなか追いつくのは難しい。
「青木くんというひと」がひととしてのレベルを上げるには、もう一歩、「自分なりの正義・信念・覚悟」とかが必要。

今回は、それについて考える、見直す、というだけで終わりました。

『秘密』という作品がまだまだ続いてほしい、という読者立場からすると、よかったんですが、まあもどかしいな、相変わらず。

もう青木くんもそろそろ30ですから、若手っていうだけじゃない立場をもっと考えるようになって欲しいですねぇ。
いや、本当は、他の人と比べればエリートの中でもエリート出世なわけだし充分なのかもしれないんだけど、薪さんとともに歩みたいならってこちらも思うんですよ。

そう思うと、今回の表紙の青木くんの手抜き加減(…失敬な!)も納得のような。薪さんとの差はこれほどあるよと(笑)



宗教がらみの問題に関しては、微妙な問題も含んでいると思うので、改めて別にします。



読者に考えさせる「正義」


最終的に、「増殖」という言葉が、非常に上手く嵌った話だったな、と思います。

初めは死者の「増殖」が始まり、一見終息したかに見えるものも、水面下では形を変え「増殖」が新たに始まっていくさまは、非常に現実的であり、薄ら寒いものを感じました。

リアルに子供たちはどうなるのか、というのを今の現実社会に当てはめれば、彼らが生活していた環境、受けていた影響は児玉や須田の脳の捜査や、つばき園の捜査、生きているのかな、原田亜紀なんかの捜査によってかなりのものが分かってくるでしょうから、ケアはされると思います。
但し、今回のラストを見ると、早くも残った子供たちで新たな宗教的コミュニティができてきている。
いかに早く子供たちをばらけさせることができるか、ということが重要ですよね。
というのも、今までは「大人」による「子供」の支配であったから、その支配者がいなくなったことで本来は、新たな環境に入れればそれぞれ生きていける。
ところが同年代の「子供」による「子供」の支配、になると繋がりが残ってしまうと、なかなか抜けられないし、またいつか出会ってしまうとまたその支配下に恐怖によって置かれてしまうことは考えられる。

それはいわゆる「不良グループ」っていうものが、子供たちが別の進学先などでバラけたはずが、ずっと続き支配が続くのを見ればわかるのだけど、今回は宗教が絡み、リーダーは元リーダーと元幹部の息子(但し、元幹部は元リーダーを裏切ったわけだが)であること。

まだ残っている水面下にいるはずの信者によって新たなリーダーとして光が持ち上げられれば、光の能力ならあっという間に(むしろ児玉以上に簡単に)影響を与えることは可能で。

もちろん今の子供たちはうまくいけば、もう新たな光の影響は受けずに生きていけるかもしれない。そこは今後の大人の対応次第なんでしょう。
だからこそ、この児玉と須田のMRIは大事になるだろうし、それを考慮にいれた子供たちのケアをして欲しいと思いますね。

一番の問題は光が今後どうなるか
光は生まれたときから、あの環境下にありながらもおそらく大人たちのことを客観的にも見ていたように感じます。

皮肉なことに児玉が亡くなったことによって、他の子供たちのように、あの環境から出られてよかった、別の一般的な子供になりたいなどとは思っていないでしょうね。
児玉のように支配者として生きるのが光の生きる道で、その方法を十分に学んだ子供時代だったと言えるんじゃないでしょうか。

もし、大人の信者がおらず、まったく一から何かを始めるとしても、もしかしたら宗教でないかもしれないけれど、どんな形にしても光は「指導者」であり「支配者」を目指すでしょう。
光が大人になった時(いろいろ法律的に自由になった時)、光がどれほどの影響を社会に与えるのか、それは誰にもわからないけれど、それは今までの『秘密』でみたどの事件より与える影響の大きさが大きく、後ろ暗いものを感じて恐ろしく思いました。

児玉が残した『増殖』は、たった一粒の種かもしれないけれど、その種は児玉とは比べ物にならない広がりを生む=『増殖』していく、不安を残しました。

今回は、須田も児玉もその裏の人間としての本質的な寂しさみたいなものもなく、『悪役』に徹していただけに、今までのどの事件より切なさや悲しさのほんとにない、 後味の重い苦い事件たと感じました。



「世間の関心」の軽さ

児玉が死んだのがよかったのかどうか、について読者が考えるよりも、児玉の死はストーリー的には最初から確定で、次世代の種を撒き、光が次の支配者となることの不穏さ、について考えさせられるものだったと思います。

実際、大人の信者、というのは水面下にいるのだろうし、そこと合流するかしないかはわからないけれど、新たな波紋は確実に緩やかに広がりつつあり、それを止めることができるのかどうか。世間が気が付いたときには大きな波になっている可能性もある
あの「ストーンヘンジ」の教祖が亡くなって、子供たちが解放されてよかったね、と世間は終息して忘れ去るかもしれない。けれど、本当に?
子供の命を救ったことは子供たちの今後の人生を救った=開放できたのか?

我々世間一般は、あっという間に、大きな事件でも重たい事件でも解決した、めでたしめでたしと思い、過去にしてしまうけれど、決してそうではなく、ずっと見守る必要はあるのだと。
形を変え連鎖、増殖は続くかもしれないのだから、という、我々世間のワイドショー的関心の騒ぎにすることに対して軽すぎる意識に釘を刺されれた気がします。


たぶん、今回はこの結末を初めから考えていたのだと思うのだけど、ラストへの持って行き方が秀逸。
希望に満ちたあの子供たちの明るい表情が読者に問いかけるものは全く逆のもので、また心に残るなぁ。
う~ん、ハード。
今回も「読者に考えさせる」秀作でした。



以上、長々とお付き合いありがとうございました。

次は、書けたら今回の事件とリアル事件の個人的な記憶を少し書ければと思っていますが、未定(笑)


コメント
この記事へのコメント
Re: 続ける話題じゃない気はしてます…;;;;
ゆけさん

すいません、お返事遅くなりました。
ちょっと、えらく多忙でして。とりあえず今週を乗り切ればっ。

> 川崎の方、とりまく大人たちが、という意味であれば、どうにもなってないんですが、
> 私の知る範囲では、報道はされてない…と思います……。どうだろう。

これ、結局結審したのかな。私は追いかけていないのでわからないんですけど。
この被害者側は、民事も起こすんでしょうか。

被害者側は、わからないことが沢山あって、でも知りたいから、とか、こんな軽いもので済ませたくないという(損害賠償でなるべく長く罪を償わせるくらいしか方法がないから)のもあって民事裁判を起こすんでしょうけれど、それでも民事を起こせるのは全員じゃないんですよね。
裁判は費用も時間もかかりますから。

当事者以外は時間がたてばたつほど、分からなくなっていく、忘れていく。

実際、あの事件があっても特になにか「いじめ」対策的な?なんていうのか、子供たちの人間関係を作っていくような教育みたいなものは特に変わってはいないですから。
中学校とかで、ああいう同世代の事件、っていうものを自分たちで考えるっていう授業をやればいいのにって思いますけどね。
今の、リアルな事件は自分たちの足元を見直すことになりますもん。

> 責任能力、わけわからないですよね。
> 正常な判断ができる状態になかった、って、
> 正常な判断ができる人間はころさないっつーの、
> 通常の精神状態なわけないじゃん、誰得の抜け穴だよ…
> っていつも思ってしまいます・・・

いつからこんな無責任になったんだろう。
それは同時に社会が優しくなくなったからでもあるんですよね。

マニュアル化社会、判例主義っていう中で、基準が欲しいってことなんですよね。

この人のこの場合はしかたないよね、っていう人情みたいなのだとあやふやだから、って許せないってことでがんじがらめになってきたのかな。
その結果、判断基準が「責任能力」っていう、どうとでも利用できるものになっちゃって。

それとたぶん、1980年代ごろからかな、凄くアメリカンな文化を良しとして「なんでも裁判」「なんでも訴える」みたいなのを模範としはじめちゃったんだと思うんですよ。これはその時代を生きてきたものとして感じるのですが。

そうなると、事故(被害を受けたほうとしては大変なことなんだけれど)として諦めっていうのか、「事故」=突発的で不可避、みたいなもので許されていたものも、全部責任を負うことになってきた。

この加害者側の「事故」と「責任能力」はある意味、あやふやで「人情」で許されていたものと被害者にとっては「泣き寝入り」であったことの裏返しでもあり、その救済であるんですが。
なんだろう、人の優しさ、みたいなものをすっ飛ばして裁判、っていう形で判断しようとするようになって今、ずれてきているような気がしています。

> もし仮に、自分の肉親が加害者になったとして、そんなことで罪を免れてほしいとは思えないんですけど・・・。事実は消えないのに。
> むしろ一緒に入りたいぐらい・・・。加害者の肉親として生きていくぐらいなら。
> とか思っちゃうんですけど、当事者じゃないから甘いのかな・・・。
> でも私の問題じゃないもん、なんて生きていく自信ない・・・。

加害者の関係者なら「負い目」を負って生きていく、ことになると思うんですが、それを被害者ではない、一般社会が追いつめるのはどうだろうと思います。

なんだろうな、社会が寛容でなくなったのかな、上から目線の正義感の履き違えも多いような気もします。
でもこの匿名性の社会はより進んでいくんだろうし、「柔らかい社会」にはなっていくことはなくて、でも何とかならんものかな、とは思うんですけどね。
うん、難しいですね。

すいません、遅れに遅れたお返事なのにまた長い…ほんと、いっつもすみません!
2017/05/24(水) 17:30:43 | URL | ヤマネ #-[ 編集]
続ける話題じゃない気はしてます…;;;;
が、どうなったのか、とのお言葉で、結果書いてなかった、と気づいたので……。すみません。

川崎の方、とりまく大人たちが、という意味であれば、どうにもなってないんですが、
判決は、今年に入ってやっと、
主犯格の少年が、殺人罪 9年~13年
呼び出し役の少年 傷害致死 5年ぐらい
カッターを貸しただけと主張の少年 起訴中
と出てました。
私の知る範囲では、報道はされてない…と思います……。どうだろう。
罪が確定しないと、ご両親も墓前で報告もできないだろうと思っていたので、これを一区切りに、もう私も追っていません。

責任能力、わけわからないですよね。
正常な判断ができる状態になかった、って、
正常な判断ができる人間はころさないっつーの、
通常の精神状態なわけないじゃん、誰得の抜け穴だよ…
っていつも思ってしまいます・・・
もし仮に、自分の肉親が加害者になったとして、そんなことで罪を免れてほしいとは思えないんですけど・・・。事実は消えないのに。
むしろ一緒に入りたいぐらい・・・。加害者の肉親として生きていくぐらいなら。
とか思っちゃうんですけど、当事者じゃないから甘いのかな・・・。
でも私の問題じゃないもん、なんて生きていく自信ない・・・。
うーん…むずかしいですね。
認知症の問題も難しい・・。

・・っていうか、なんという話題……;;;;;;; わーー!;;;;;;
し…失礼しました……;;;;;;;
2017/05/22(月) 01:39:26 | URL | ゆけ #-[ 編集]
Re: 再び失礼します。庵]ョ・ω・`)チロッ・・・
粟田律さん

> どうも粟田は「射殺したのはどっちか」ばかり考えてしまいますが
> それ以外の場合の想定っていうのがありましたね~。(遅!)

うーん。
ね、ここは気になるんですけれど、たぶん、私の場合、児玉が悪役すぎて児玉の死そのものにそれほど同情を感じられないからか、青木くんも(岡部さんも)葛藤が意外と少ないんじゃないかとすら思うんです。
それよりこの事件そのものや、過去の「ストーンヘンジ」の事件の児玉の責任追及が直接できない(特に被害者からすれば)という点のほうが、児玉の死は問題になるくらいかなと。
あまりに子供を救えたのか、今後の子供たちをどう見守っていくかのほうが青木くんとしても葛藤が今後の人生で続いていくんだと思うんですね、今回の事件に関しては。
だから、児玉を撃ったのは誰か、というのは実はそれほど重要ではないような気がしてるんです。
撃っても撃っていなくてもそれぞれの悩みは生まれたはずですしね。

> 一番大事なのは青木くんが薪さんと人生を歩めるほど
> 成長することだな~。(そうなの(・_・;)?←そうです!)

そうです!
第九編は薪さんと青木くんの関係を一度壊してまた戻すために、薪さんの精神的な成長(というのか鈴木さんへの想いと理由づけによる死の誘惑からの脱却)がテーマでした。
このスピンオフシリーズは薪さんとの関係は壊されはしないと思うんですけど、青木くんの成長がテーマだと思います。
だって、タジクにしても今回の光にしてもまあ、普通じゃないレベルの相手だよねぇ、普通の人だけど薪さんとかかわりがあった人が桜木さんだったりで、二人の仲もいろいろきっとあるんですよ←いろいろってなによ!!!(笑)

まだまだぼちぼちですが、いろいろゆっくり書いていきたいと思ってます。
今後もよろしく!
(一通り書いたので、後日うかがいますね♪)
2017/05/21(日) 01:59:07 | URL | ヤマネ #-[ 編集]
Re: はじめまして
飛翔さん

はじめまして。

こんな間の空いた更新しかできていないブログへコメントありがとうございます。
こうしていろいろな方のご意見が聞けて、またお話しできるとやはりとても嬉しいです。

> 私も読後の感想は「あ、増殖した。」と。
> このラストありきのこのタイトルなんだ、と思いました。

そうですね。
初めは単純に、「ストーンヘンジ」も出てきていなかったので死者が増殖していくさまを表しているのかと思ったのですが、こうして通して読むと、ラストの『増殖』が初めの様相の増殖とは異なったもう一つの増殖を意味していて、やられたな、と思いました。

> 映画なんかでたまに使われる手法ですが、救いがない分、やっぱり読後感は苦いものが残りますよね。事件解決=犯人逮捕ではなく、その闇に潜むモノを解明しないと、次(未来)に繋がらない。ま、それが清水先生の狙いなのかもしれませんが。読者に一考を促す機会を与えてくれて、やっぱり、凄いですよね。

この「秘密」という作品は読んでおしまい、でもいいともちろん思います。
でも、どの話もそこから深い人の悲しみとか、社会の有り様とか、自分自身が意識せずにきたことなどについて改めて考えさせられるなと思います。
事件一つ一つがしっかりしていて(解決においてはご都合主義がない訳でもないけれど)、自分で考えてください、というメッセージが込められている、そんな骨太な作品だと思います。
だからこそ、本当は何度も読み返すのがいいんだと思うんですけど、いかんせん、重たいんで…まあ、読む人を選びますね。

> 今回、「光」君と「ミドリ」ちゃんの存在が秀逸で、絶対的な「君主」と絶対的な「信者」はこうして生まれるのかと、唸りました。

考えや行動に共感でき、尊敬することによっての「君主」「信者」であるべきなんでしょうけれど、こういった恐怖心や自己弁護、によるものから自分自身で支配されることを選んでしまうもののかもしれないですね。
光とミドリは子供であり、一対一の関係ですが、このシンプルな関係で端的にあらわされているのが恐ろしいと思います

> 青木君が犯人を射殺しちゃうと、やっぱり葛藤を描かないといけないので、岡部さんにも撃って頂いて、どっちか分からなくして、そこを流しちゃったのは、大人の事情かな?と思ってしまいました。前月号で、クライマックスの予告が全くなかったことにも違和感が拭えないんですよねぇ。なんか、お話的に色々とすっ飛ばしちゃったような。

今回はページ数のカウントをしていないのでわかりませんが、5回連載なので多少厚めでもコミックス1冊にするのであればできるということで今回でまとめてしまったんでしょうか…
清水先生は、青木くんに撃たせるつもりだったのか、初めから曖昧にするつもりだったのか、それとも迷ってしまったのか、そちらを知りたいなと思います。
個人的にはもしかしたら、青木くんに撃たせることを迷ったのかもしれないなとも思いました。
児玉の死が確定であった以上、青木くんに撃たせても児玉が悪役すぎて葛藤が少ない気もするんですね。
最終的に子供を救えたのか、ということでは悩みますが、児玉の射殺=人の命を直接的に奪うこと自体はどこか正当化できてしまうのではないかと。
児玉の残した「増殖」が重すぎて、ストーリー上、青木くんの葛藤は「児玉の射殺<子供の救済」であり、ちょっと「人の命を奪う」覚悟がぼやけてしまう気がします。
なので、明確にしなかったのかな、という気もしています。

今まで青木くんが負ってきた責は、「奪われた命」であり、「奪った命」ではないのです。
なので、「命を奪う」必要が迫られたときそれはやはりもっと「奪った命」に対する責を持たねばならない状況・相手でなければ薪さんと同等の覚悟までいけいないのかもしれないなと思います。

まあ、そうなると今までにないほどの重い事件になりそうでちょっと読むのがつらいですが。

青木くんの成長もみたいんですが、まだまだ終わって欲しくないファンとしては悩みどころですよね。
ゆっくり成長して薪さんとの関係も焦らしながら、少しでも長く続けばいいなと同じくわがままに思っています。
2017/05/21(日) 01:43:56 | URL | ヤマネ #-[ 編集]
再び失礼します。庵]ョ・ω・`)チロッ・・・
ヤマネ教授✨

>青木くんが射殺した場合もしなかった場合も、結果捜査の進展と光の死の可能性があり、どちらでも正解であり不正解であり「可能性」「もしも」でしかない。いずれにしても青木くんは悩むことにはなるので、私はどちらでもいいと思います。

なるほど~。
どうも粟田は「射殺したのはどっちか」ばかり考えてしまいますが
それ以外の場合の想定っていうのがありましたね~。(遅!)

一番大事なのは青木くんが薪さんと人生を歩めるほど
成長することだな~。(そうなの(・_・;)?←そうです!)
教授のお話、本当に勉強になります~。
2017/05/20(土) 14:31:03 | URL | 粟田律 #yPabMzzc[ 編集]
はじめまして
私も読後の感想は「あ、増殖した。」と。
このラストありきのこのタイトルなんだ、と思いました。
映画なんかでたまに使われる手法ですが、救いがない分、やっぱり読後感は苦いものが残りますよね。事件解決=犯人逮捕ではなく、その闇に潜むモノを解明しないと、次(未来)に繋がらない。ま、それが清水先生の狙いなのかもしれませんが。読者に一考を促す機会を与えてくれて、やっぱり、凄いですよね。今回、「光」君と「ミドリ」ちゃんの存在が秀逸で、絶対的な「君主」と絶対的な「信者」はこうして生まれるのかと、唸りました。
青木君が犯人を射殺しちゃうと、やっぱり葛藤を描かないといけないので、岡部さんにも撃って頂いて、どっちか分からなくして、そこを流しちゃったのは、大人の事情かな?と思ってしまいました。前月号で、クライマックスの予告が全くなかったことにも違和感が拭えないんですよねぇ。なんか、お話的に色々とすっ飛ばしちゃったような。
青木君もなかなか成長しないことに物足りなさをおぼえちゃうんですが、薪さんとの関係がすすんじゃうと、「秘密」が終わっちゃいそうで。くっついて欲しいけど、終わって欲しくない、我が儘な読者です。
2017/05/20(土) 09:33:47 | URL | 飛翔 #vbxE9UjU[ 編集]
Re: 失礼します[庵]ョд・) ソォーッ…
粟田律さん

またまたバタバタしてお返事遅くなりすみませんでした。

> ほんま色々と考えさせられました。

はい。そういった意味でも「秘密」は良作、ですよね。

> 唐突ですが粟田は戦争には絶対反対なんです。
> それはこういう言い方はどうかと思うけどコストからしても
> すごいデメリットやな~と思います。
> 自然も人も生命をとても傷つけるもの。それに
> 「悪」を「善」である自分たちが決めるのは簡単だけど
> 果たして悪とは何かとかね~(-_-;)。

戦争大賛成!という人は武器商人ぐらいでしょうか。
まあ何らかのビジネスとしている人くらいでしょうね。

そう考えると、価値観、っていうのが様々だなと。
人それぞれいろいろな考えがあっていい。
ただ「いのち」である以上、決して他に代えられないものであり、もう一度が無いものだということを理解したうえでなければと思います。

そして、「善」「悪」というものほど、難しいものはなく、絶対の基準なんてないのかもしれません。
だからこそ、宗教や指導者というものが力を持ってしまうことになるんでしょうね。

今の日本では「自己犠牲」を伴う殺害行為(戦争)は理解不能なものですけれど、わずか70年くらい前は正当化されてしまっていたのだから。
時代や環境によって変わるもの、だからこそ、自分の頭で考え、自分の意志をもって生きていくことが許されるのなら、それは同時に義務でもあると思います。

> ところで
> 青木くんの成長か~。
> 棘として残るものか~。
> う~ん、う~んと考えています。
> お姉さん一家の事件以上に何か。
> 12巻でけっこう成長したと思うんですがああいう
> 常識越えちゃう突飛さ(byBON子様)以外に何か...。

う~ん。
あのお姉さんのことは、青木くんが正義を貫くなら(多分に薪さんも含まれるのだけれど、MRI捜査を続ける正義なら)、もっとも身近な愛する人を自分を理由として失う(もしくは薪さんの青木のように自分の生で愛する人が一生、責を負い苦しむ姿を見続ける)けれど、今後も貴方の正義は貫きますか、ということだったと思います。
で、一生の責として生きることを決め、現実、一人の子供の成長とそれを見守れない親を日々感じる生活をすることになったわけです。

でも、青木くんは直接に自分の手を汚す(というのは言いすぎなんですが)ということは、今までしていないじゃないですか。
そこまでの覚悟はありますか、っていうことだと思うんです。
警察官だからってまあ、そいういことを多くの人がやっているかというとやっていない人のほうがほとんどなんですが、それくらいのものを薪さんは背負っているし、今後もそういう壁に当たる可能性はあると思うんですよね。

今回、子供の命を助けた(物理的な意味で)が本当の救済なのか、正義なのかということは年月が経たないと答えが出ないことでちょとまだ青木くんが「考える」で止まっているのかなと思いました。

> そういうと
> やはり射殺したのも誰かって関係あるのでしょうね。
> ヤマネ教授はどちらと思いますか?

う~ん。
青木くんが射殺した場合もしなかった場合も、結果捜査の進展と光の死の可能性があり、どちらでも正解であり不正解であり「可能性」「もしも」でしかない。いずれにしても青木くんは悩むことにはなるので、私はどちらでもいいと思います。
2017/05/19(金) 23:33:19 | URL | ヤマネ #-[ 編集]
Re: まったく同意です=3
ゆけさん

> ほんとほんと、光はあの世界から抜けたいなんて全く思ってなかっただろうし、むしろもっと高みを目指していたと私も思います。

抜けるより、自分が児玉に代わって児玉の上に行く、つもりでいたと思います。母親もそう思っていたでしょうしね。

> はー。やっぱりヤマネさん、すくい上げてまとめるのがうまくて、スッキリしますね♪o(^ ^)o
> そういう意味では、須田の英才教育も功を奏してた、ような気もしますし、私は光の怖さ、先天的というより、後天的だなぁと思って読んだんですよね。
> いや、それも好きに読めばいいんでしょうけど…(。-_-。)

うん。
どっちもありでしょうね。
元々児玉と須田の能力と性格は引き継いでいたのだと思いますし、あの環境にあって母親の強烈な影響を受けていたと思うと、違う方向へその才能と性格を向けられなかったのが残念に思います。

> 事件はどんどん埋れていきますよね。
> どんどん起こるからしょうがないのもありますよね。
> でも、ほとんどの場合、犯人がわかった時点で興味が薄れてるような気がします。

そうそう、直接自分にかかわりがあるもの以外、なかなかずっと見守るというのは無理なことなんだと思います。
それなのに、犯人が分かるまでや、ある程度の情報が出るまではもう、被害者加害者いずれもそこまでいるのかな、っていうほどのプライバシーまで暴くほどの騒ぎをするんですよね。その熱の冷め方が、なのか、熱の上がり方なのか、ギャップが大きすぎると思います。
そして解決した、終わった、と決めつけてしまうのが、いやどうなのもうちょっと時間がたたないとわからないよ、っていうことなんじゃないかと思います。

> 事件の種類も、人によるでしょうね。
> 私の場合は、一昨年の川崎中1〜の、少年法で守られるかも、というのが全く納得いかなくて、判決まで追っていたのに、もうわざわざ調べなければわからないぐらいでした。
> (あ、人格が疑われる……;;;;)
> 山口、光市の事件以来の、憤慨ぷりだった気がします…。

あの事件もさんざん騒がれたけど、それで結局どうなったのか。
ああいう被害者加害者が出ない、どこかでストップかけられるような方法はなにか見つかったのか、だれかちゃんと考えたのか、というと結局どうなんだろう、って感じます。
たまたまあの川崎の事件は、ISSの影響があってショッキングな部分もあって取り上げられたけれど、問題の本質はそこじゃない。
そんなのはまたいつでもなんにでも影響があれば受けちゃいますから。
もっと、なぜあの事件が起きたのか、そしてあの事件にかかわったすべての人がどうすべきなのかを考える必要があるんですけどね。
光市の事件は、結局未成年ならばいいのか、という問題と、何でも「責任能力の有無」で結果を出そうとすることがどうなんだということを感じました。

いつからなんでしょうね、「責任能力がない」で済まそうとするようになったのは。
「責任能力」「判断力」ってなんなんだ、都合よくなっているようにすごく不思議な風潮です。

まあ、その割には認知症の人が線路に入ってはねられて、その家族が責任を取らされるとか、もうね、誰が悪いのかとかどうなってるんだろう、そこから何かを学んで改善していくことが必要なんじゃない?って。
いろいろ思うところはあります。

> あーーやっぱり清水作品、考えさせられる……!;;;;;

うん、こうして社会問題を考えるきっかけになる作品ってすごいですよね。
それを少女マンガっていうのがさ、もっと少女マンガ、っていうのは恋愛ものだけじゃないよっていうことを多くの人にに理解してもらえたらいいなと思います。
2017/05/18(木) 23:23:33 | URL | ヤマネ #-[ 編集]
失礼します[庵]ョд・) ソォーッ…
教授の解説読めれて嬉しいです~。
ストーンヘンジ、ヤマネ教授の感想からも
ほんま色々と考えさせられました。

唐突ですが粟田は戦争には絶対反対なんです。
それはこういう言い方はどうかと思うけどコストからしても
すごいデメリットやな~と思います。
自然も人も生命をとても傷つけるもの。それに
「悪」を「善」である自分たちが決めるのは簡単だけど
果たして悪とは何かとかね~(-_-;)。

ところで
青木くんの成長か~。
棘として残るものか~。
う~ん、う~んと考えています。
お姉さん一家の事件以上に何か。
12巻でけっこう成長したと思うんですがああいう
常識越えちゃう突飛さ(byBON子様)以外に何か...。
そういうと
やはり射殺したのも誰かって関係あるのでしょうね。
ヤマネ教授はどちらと思いますか?
2017/05/17(水) 21:05:28 | URL | 粟田律 #yPabMzzc[ 編集]
まったく同意です=3
ほんとほんと、光はあの世界から抜けたいなんて全く思ってなかっただろうし、むしろもっと高みを目指していたと私も思います。
はー。やっぱりヤマネさん、すくい上げてまとめるのがうまくて、スッキリしますね♪o(^ ^)o
そういう意味では、須田の英才教育も功を奏してた、ような気もしますし、私は光の怖さ、先天的というより、後天的だなぁと思って読んだんですよね。
いや、それも好きに読めばいいんでしょうけど…(。-_-。)

事件はどんどん埋れていきますよね。
どんどん起こるからしょうがないのもありますよね。
でも、ほとんどの場合、犯人がわかった時点で興味が薄れてるような気がします。
事件の種類も、人によるでしょうね。
私の場合は、一昨年の川崎中1〜の、少年法で守られるかも、というのが全く納得いかなくて、判決まで追っていたのに、もうわざわざ調べなければわからないぐらいでした。
(あ、人格が疑われる……;;;;)
山口、光市の事件以来の、憤慨ぷりだった気がします…。
顔相じゃないけど、受ける印象で変わるのが、私もたいがい不公平なんですけど…;;
(でも、あー……ね。っていう時と、ふざけるな〜っていう時とあるんですよね;; せめて罰ぐらいちゃんと、っていう…。)
まぁ、刑期に納得したかと言われるとなんとも言えませんが、実刑が出てよかったな、とは思います……(。-_-。)
(でも全事件は追いきれない……;;;; ←追わなくていいから。)

あれ……話合ってます……?;;;;;
あーーやっぱり清水作品、考えさせられる……!;;;;;
2017/05/16(火) 23:47:09 | URL | ゆけ #-[ 編集]
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